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2008年11月19日、ピサ・オロロジェリアは、ヴェッリ通りに新しいブティック パテック・フィリップをオープンしました。ピサ・オロロジェリアの歴史ある本店をリニューアルしたブティックは、ピサ・ファミリーとブランド、パテック・フィリップの両者が一体となり、ジュネーブの卓越した時計に相応しい空間を、お客様に感じて頂こうという気持ちの結晶です。
新店舗は、単に販売の場所というのではなく、お客様に自由な時間を寛いで頂きながら、ご購入前に新しい情報や製品の内容をよりご理解していただくためのスペースです。
本店の改装は、ロンドンのパテック・フィリップ店やジュネーブのリュー・ドゥ・ローヌ・サロンの改装工事を手がけた建築家、パトリック・ガゲッシュの設計により行われました。アールデコ時代とジャック・ルールマン、ピエール・シャロー、アンドレ・アルプス、ジャン・ミシェル・フランクといった30年代初頭のデザイナーを思い起こさせるデザインです。
ガゲッシュは、黒檀やバースアイメープル、インディアンローズウッドを用いた作り付けの家具やショーウインドをはじめ、タペストリー、鍛鉄、アラバスター、なめし革素材の家具を手がけ、これら全てが集大成となって、快活で上品な雰囲気を演出しました。
オープニングの際には、画家、アントニオ・リガブエのデッサンよる、ピサ・オロロジェリアのためだけに作られた七宝焼きの置時計Dômeが2点が展示されました。
画家リガブエを選んだ第一の理由は、彼がイタリアでは例をみない偉大な素材画家であることですが、実は、ピサ・ファミリーにとっては親しみ深い存在なのです。
事実、ピサ・ファミリーは、画家リガブエが晩年を過ごし、正式に奉献されたレッジョ・エミリア県グアルティエリ市の出身なのです。
画家は、グアルディエリ市のピサ・ファミリーをよく訪問しており、現在の店舗経営者であるグラッツィア、マリステッラ・ピサの父、叔父にあたる、オズワルドやウーゴ・ピサの友人でした。
置時計Dômeは、パテック・フィリップの伝統的な7作品の一つで、もっとも難しいものかもしれません。エナメル技法を手がける芸術家は非常に少なくなってきており、世界でも成功を収めた人はわずかです。
ジュネーブにあるパテック・フィリップ・ミュージアムには、教皇や王室が所持していた時計のカバーやケースをあしらった作品も数多くありますが、この置時計の様な円筒形、球形の金属表面にエナメル技法を使うことは、得意中の得意なのです。
実際、エナメルで仕上げた表面は、高温のオーブンにてガラス化しなくてはなりませんが、金属が表面のエナメルを割らない様にするには、表面内側もエナメル加工しなくてはなりません。置時計の円蓋部分Dômeの作業は非常にデリケートなものなのです。